3Dマトリックス初値予想出ました!!

株式会社 スリー・ディー・マトリックス
銘柄  3Dマトリックス (7777)
市場 JASDAQグロース
上場日 2011/10/24
公募価格(仮条件) 2100円 (1900円〜2100円)
PER(仮条件PER) (-倍)
主幹事証券 SMBC日興
公募売出総額(仮条件時) 43.0億円 (35.1億円〜38.8億円)
時価総額(仮条件時) 94.3億円 (85.3億円〜94.4億円)
初値予想レンジ 1900円
需給度合(S〜D ) B
注目度(S〜C ) B
BB参加推奨度(5段階)
短期参加妙味度(5段階)
中長期保有妙味度(5段階) ★★
<事業内容


MIT(マサチューセッツ工科大学)より自己組織化ペプチド技術の特許の許諾を受けて、同技術を用いた製品の研究開発・製造・販売を実施する事を目的とした医療製品事業を行っている。

自己組織化ペプチドとは、タンパク質を構成するアミノ酸であるアルギニン、アラニン、アスパラギン酸からできており、ウィルス等の感染や未知の成分の混入の可能性がない為安全性が高く、ほぼ均一の品質で大量生産が可能な点が特徴。



同社の事業内容は、医療製品事業の単一セグメントとなっており、医療製品開発・研究試薬販売で構成されている。詳細は以下の通り。



区分 内容
医療製品事業

自己組織化ペプチド技術を基盤として外科領域・再生医療・DDS領域(必要な薬物を作用させる為の薬物送達システム)において医療機器及び医薬品の研究開発を行う事業。



主要な開発パイプラインとしては、外科領域では吸収性局所止血剤、粘膜隆起材、血管塞栓材を有しており、再生医療領域では歯槽骨再建材を有している。



吸収性局所止血剤については日本で医療機器として製造販売承認申請をしており、これまでに販売提携先から契約一時金及びマイルストーンペイメント(開発進捗に伴い支払われる一時金)を得ているがその他は事業収入には至っていない。

研究試薬販売

自己組織化ペプチドの第一世代商品であるピュアマトリックス製品を米国のべクトン・ディクソン・カンパニーを通じ、研究試薬用途で販売されている。



国内外の大学・研究機関などが主な販売先。



<コメント>


米国、マサチューセッツ工科大学(以下「MIT」と記)のZhang博士の発明による自己組織化ペプチド技術による医療機器の開発・製造・販売を目的として、米国3-Dマトリックス社が2001年に設立。

その後2004年にその日本法人として(株)スリー・ディー・マトリックス・ジャパンを設立したのがスタート。2007年には米国3-Dマトリックス社を子会社化し親子関係を逆転させている。



MIT発のバイオベンチャーという事で注目されるものの、今期の業績は通期で赤字予想。

また公募売り出しの規模が約40億円と、IPOとしてはやや大型の部類に入り、需給的な不安が予測される。

初値が公募価格を下回る可能性も高く、BBについては消極的なスタンスで臨みたい。

長期投資をするとしても、上場直後に株価がどんどん上がるとは考え辛く、株価が落ち着いてからでも遅くはないと考えておきたい。



<投資戦略>


厳しい初値状況となりそうだ。

昨日上場したバイオベンチャーのシンバイオ製薬は、公募価格560円に対して初値は450円、本日の終値では330円と急落、公募価格からは実に41%の下落となっている。

赤字のバイオベンチャーという事で下値の目途がつきにくい上に、公募増資が30億円以上と新興市場IPOとしては大きめで消化不良だった事が下落の理由のようだ。

そして、この条件は、3Dマトリックスにもほぼそのまま当てはまる事から、同様の展開となる可能性は高いと思われる。



前回もコメントしたが、こういう状況でありながら、仮条件の上限で公募価格が決定する状況には疑問を感じる。

7月にIPOで上場したバイオベンチャーラクオリア製薬は、9月には初値から約3分の1の株価まで下落している。結局損を被っているのは個人投資家だ。

公募価格について仮条件の上限で決定しているのは、機関投資家の評価が高いであるとか幹事証券の営業努力が原因と思われる。個人投資家軽視の姿勢も甚だしいと感じるのは私だけだろうか。

確かに株価の動きについては、流動的な部分もあるので一概には言えないが、この様な結果が続くようだと個人の株離れにつながりかねない。上場優先的な、安易な仮条件・公募価格設定は一考の余地があろう。



初値予想は仮条件下限の1900円とした。

実際はさらに厳しい可能性もあると考えておきたい。

新規の投資を考えている人については、シンバイオの時に書いて繰り返すようだが、下がってきたからといって値ごろ感からの安易な投資は控えたい。



<上場初日分析>






【会員サイトのご案内】



当社では成功報酬やレポートごとの別料金などは一切ございません。月額3,000円で下記の全てのサービスをご利用頂けます。

コンテンツ名 内      容
●売買シミュレーション
(新100万円売買シミュレーション)
2011年GW、より多くの個人投資家の方と同じ目線で運用していくため「厳選ポートフォリオ」と同様のコンセプトで満を持してスタート。
●売買シミュレーション
(厳選ポートフォリオ
当社が綿密に取材を行った注目銘柄を中心に、実践的な売買シミュレーションを行います。銘柄の選定から「いつ」、「どの位の比率」で購入し、「いつ」売却すれば良いのかまでをトータルでサポート。 (メール配信あり)
●本日の投資戦略 貴重な本日の株式相場の投資指南と前日の相場解説をレポートしています。また、株式投資を成功に導くため過去の事例などをあげてのアドバイスやサポートを行っております。
日本株戦略銘柄情報

当社の基幹コンテンツのひとつ。リサーチを重ねた上で3ヶ月から6ヶ月以上に亘り大きく上昇が期待できる注力銘柄をレポートします。

日本株戦略レポート

相場を取り巻く環境が変化した時の転換点、成長市場の現状など、多岐に亘って各種レポートを提供しています。

●短期推奨銘柄

戦略銘柄を中心にファンダメンタル、テクニカル分析を加味し短期的に利幅を狙える銘柄を提供します。(メール配信あり)
●IPO銘柄情報 IPO全銘柄のブックビルディング情報から上場後の投資戦略まで詳細にサポート。

★月額3,000円の会員サービスを是非、ご活用ください。




★弊社ホームページはこちら

※本サイトに掲載されているレポートは情報の提供を目的とするものであり、 個別銘柄の売却、購入など投資勧誘を目的とするものではありません。
最終的な判断は、必ずお客様ご自身の判断と責任のもとで行ってください。