特別に今日だけ初値分析を公開します。SEMITEC・日本ドライケミカル




IPOスケジュール
上場日 銘柄名 コード 市場 BB期間 主幹事 公募価 注目度
07/21 モルフォ 3653 マザ 07/01〜07/07 野村 7/8 A
画像処理技術の研究・製品開発、及びライセンシング
07/20 クオリア 4579 JQG 07/01〜07/07 大和 7/8 B
医薬品の研究開発及び開発化合物の知的財産の導出
06/29 日本ドライ 1909 東2 06/13〜06/17 大和 2040 B
消化・防災設備の設計、製造、販売、施行、保守等
06/29 SEMITEC 6626 JQS 06/10〜06/16 三菱 1250 B
温度センサー等の製造、販売
06/24 イートアンド 2882 JQS 06/07〜06/13 みずほ 2860 B
大阪王将」を主とした外食事業、冷凍食品の製造販売
06/23 ハウスコ 3275 JQS 06/07〜06/13 大和 600 C
賃貸建物への入居者の仲介
06/23 DMP 3652 マザ 06/07〜06/13 野村 2400 A
グラフィックプロフェッサの開発・販売及びライセンス供与
06/09 クロタニ 3168 東2 05/24〜05/30 野村 1200 B
非鉄金属スクラップ、インゴット、美術工芸品の製造販売








SEMITEC 株式会社
銘柄 SEMITEC(6626)
市場 JASDAQスタンダード
上場日 2011/6/29
公募価格(仮条件) 1250円 (1050円〜1250円)
PER(仮条件PER) 10.5倍 (8.8倍〜10.5倍)
主幹事証券 三菱UFJモルガン・スタンレー
公募売り出し総額(仮条件時) 4.4億円 (3.7億円〜4.4憶円)
時価総額(仮条件時) 34.7億円 (29.1億円〜34.7億円)
初値予想レンジ 1150円〜1250円
需給度合(S〜D 5段階) S
注目度(S〜C 4段階) B
BB参加推奨度(5段階) ★★★
短期参加妙味度(5段階) ★★
中長期保有妙味度(5段階) ★★
<事業内容



温度センサを中心に各種センサの製造・販売をしている。

同社のセンサは、エアコン・冷蔵庫・などの家電製品、プリンタ・複写機などのOA機器、自動車、医療機器などで幅広く使われている。



・バルクセンサ



セラミック製造技術を用いて製造されており、金属酸化物の粉末を用いた製法により製造。様々な分野で幅広く使用されている。



・薄膜センサ



半導体製造プロセスを用いて製造された製品で、業界で初めて量産化。微細化により、熱に対する感度が飛躍的に向上。複写機・プリンタなどのOA機器や電子体温計などに採用されており、高いシェアを誇っている。

さらに最近では微細で高精度な特徴により医療用カテーテルセンサとして使用されており今後の販売増加が期待されている。



・赤外線センサ



赤外線を検知する事により、非接触温度検知などを可能とし、OA機器、医療用機器などで使用されている。



・その他製品



センサ以外にも、電子機器や家電機器を誤作動や故障させる異常電圧を抑制するサージアブソーバ、電圧が変動しても一定の電流供給が可能な低電流ダイオードなどの製品も取り扱っている。



2010年3月期の売上高構成比は、バルクセンサ57.2%、薄膜センサ21.2%、赤外線センサ8.7%、その他13.0%となっている。



<コメント>



元々同社は震災前に上場を承認され、4/13に上場を予定していたが、震災の影響で延期となり今回再度の上場承認となった。

震災後、IPOを延期した3社の中では現時点で唯一の上場となる。

震災の影響は小さく、福島県に生産委託先があったため原発の影響で生産が一時停止したものの4月25日には再開している。海外売上高比率は7割と高く、韓国サムスン、LGなど大手メーカーとの取引も深い。センサーは、家電、自動車、産業機器、などあらゆるものに使われているが、同社の技術力は高く評価されており、それが大手との取引に繋がっている。ただセンサー自体はアジア新興国企業との競争が激しくなっており、利益率も低い。今期予想ベースでの売上高営業利益率は5.43%となっている。



連結業績の推移              (単位:百万円)

- 売上高  営業利益 経常利益 純利益 
2009.3期 8,934 60 0 86
2010.3期 9,500 465 419 304
2011.3期 10,420 632 498 242
2012.3期(予) 10,828 588 554 322


また業績の推移をみると今期2012.3期は、売上高こそ+3.9%と微増だが、営業減益予想となっている。PER、PBRからみた場合割安感もあり、公募売り出しも五億円以下と小ぶりな為、株式市場全体に大きく変化がなければ初値が急落する可能性は少なそうだ。しかし現状の成長性から考えて人気化する可能性も少ないとみたい。

<初値投資戦略>



初値は公募価格割れか同値となる1150円〜1250円を予測したい。

現在、IPOの投資熱は極端に低くなっている。事業内容のセンサー市場自体は拡大傾向にあるものの、利益率が低く、海外との競争も激しく、特徴も少ない事から高評価は難しいと考える。

また、最近のIPOをみるとセカンダリーの状況も下落が続いている。ただ過去こういった状況の中から大化け株は生まれており、そういう意味ではチャンスが近づきつつあるといえよう。



<初値分析>



上場初値は1210円と公募価格割れとなった。しかしその後は一時1155円まで下落する局面があったものの、堅調な展開となり引けにかけて急上昇となった。終値は1390円、VWAP値は1245円となっている。需給的には良好。明日以降も強い株価の動きとなるようだと、IPO人気の突破口となる可能性もあり動向に注目したい。

昨日、<初値投資戦略>で、「チャンスが近づきつつある」とコメントしたが、SEMITECが初日のうちに上昇するとは正直意外ではある。









日本ドライケミカル株式会社
銘柄 日本ドライケミカル(1909)
市場 東証2部
上場日 2011/6/29
公募価格(仮条件) 2040円 (1640円〜2040円)
PER(仮条件PER) 7.8倍 (6.2倍〜7.8倍)
主幹事証券 大和キャピタル・マーケッツ
公募売り出し総額(仮条件時) 6.5億円 (5.2億円〜6.5億円)
時価総額(仮条件時) 31.5億円 (25.3億円〜31.5億円)
初値予想レンジ 2100円〜2200円
需給度合(S〜D 5段階) A
注目度(S〜C 4段階) B
ブックビルディング参加推奨度(5段階) ★★★
短期ディーリング参加妙味度(5段階) ★★
中長期保有妙味度(5段階) ★★★
<事業内容



消化防災設備の設計・施工・保守点検、消火器及び消防自動車の製造・販売、防災用品の仕入れ・販売等の防災事業を行っている。グループ企業は子会社3社。



1.防災設備事業



防災設備事業では、建築防災設備、プラント防災設備、船舶防災設備における各種消化防災設備における各種消化・防災設備の設計・施工を行っている。各種消化・防災設備の設計・施工をするほか、子会社の千葉圧力容器製造株式会社が各種消化・防災設備の容器を製造している。



1-1.建築防災設備



一般建築物の消化・防災設備は、消防法によりその設置が義務付けられている。

その中で同社は一般建築物の高層化・高度化・短工期化に対応する防災設備の施工の強化や、設計の見直し提案等を行っている。



一般建築物の主な消化・防災設備は以下の通り



・事務所、会議室、廊下にはスプリクラー設備

・電気・機械室にはガス系消火設備

・地下駐車場には泡消火設備(寒冷地は凍結事故を考慮して粉末消火設備も多い)

・立体駐車場にはガス系消火設備

・全体的には消火栓設備、消火器、自動火災報知設備



1-2.プラント防災設備



プラント防災設備とは、主として危険物施設である火力発電プラント、石油プラント、石油化学プラント、及びそれらに関わる工場、倉庫、移送施設(桟橋)等に設置する。その他は原子力発電プラント、最近ではバイオエタノールプラントに対応している。



1-3.船舶防災設備



船舶用防災設備は、その船自体のエンジン室火災等に対応して設置するものと、別の船の火災を消火するための設備である他船消火設備がある。船舶用防災設備は船舶安全法、海上人命安全条約、船級協会等の規定により義務付けられている。船舶用内部の防災設備としては二酸化炭素消火設備・粉末消火設備があり、消防船の様に他船舶の消化には泡水消火設備、粉末消火設備が使用される。



二酸化炭素消火設備・粉末消火設備は日本ドライケミカルの主力製品となっている。


2.メンテナンス事業



メンテナンス事業は日本ドライケミカル及び子会社の2社により行われている。各種消化・防災設備の保守点検業務等を行っている。消化・防災の点検は消防関係法令に規定されており、定期的な点検が義務付けられています。



3.商品事業



商品事業では、各種消化器の製造・販売、各種防災用品の仕入・販売を行っている。



4.車両事業



車両事業では、各種消防自動車の製造・販売を行っている。

購入したトラックシャーシに各種消防装置の艤装を行い消防自動車として納入している。



<コメント>



1991年に東証2部に新規上場、95年に1部昇格を果たしていたが、TycoグループのTOB(公開買い付け)により上場廃止。その後大和証券SMBCプリンシバル・インベストメンツが株式を取得、今回再上場となる。

ファンドの出口案件としての特色が濃い。

前回の上場の時も同じだったが、安定性がある半面成長性は感じられない。

しかし今回配当利回りが高く、公募価格が仮条件の上限で決まったとしても7%台と高利回りが予想され、株価の下支え要因となろう。

公開規模は上限で6.5憶円と小粒であり、配当利回り、復興関連としてある程度の買い需要は見込める為、公募価格割れの可能性は低いとみておきたい。



<投資戦略>



初値は公募価格を若干上回る水準の2100円〜2200円を予測したい。

ここにきてIPOの投資熱が急速に減退している。直近IPOの中で人気が予想されたDMP(3652)にしても初値は予想よりも低く抑えられその後の株価動向も公募価格を割ってはいないものの芳しくない。また予想通りとはいえハウスコム(3275)、イートアンド(2882)に至っては初値は公募価格割れ、その後も下落傾向が続いている。

しかし同社の配当利回りは公募価格段階で7.4%あり、安定志向の強い現在の相場環境では下支え要因となるのではないか。また成長性は少ないものの安定性があるという事は、逆に配当を長期にわたって安定してうけとれる可能性も高いという考え方もできる。今年のIPOでは高配当だった島根銀行(7150)の初値好スタートの前例もあり、この環境下でも公募価格を超える可能性は十分あるとみたい。



<上場初値分析>



初値は2222円。公募価格から8.9%の上昇となった。やはり配当利回りの高さから一定の買い需要が発生したと思われる。その後はやや軟調な展開となったが、公募価格を下回る事はなく2151円で終了した。今後は配当利回りの高さに着目した買い以外は少なくなると思われる為、動きの少ない展開となると予測したい。ただ、本日同じくIPOとして上場したSEMITEC(6626)が公募価格割れのスタートから大幅上昇で終了している。こういったSEMITECの動きが明日以降も続くようだとIPO株人気が横に波及する可能性はある。

もっともその場合はDMP(3652)が一番その恩恵を受けるものと予測しておきたい。



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