シンバイオ製薬 株式会社 | |
銘柄 | シンバイオ(4582) |
市場 | JASDAQグロース |
上場日 | 2011/10/20 |
公募価格(仮条件) | (460円〜560円) |
PER(仮条件PER) | (-倍) |
主幹事証券 | 三菱UFJモルガンスタンレー |
公募売出総額(仮条件時) | (23.5億円〜28.6億円) |
時価総額(仮条件時) | (88.0億円〜107.1億円) |
初値予想レンジ | -円 |
需給度合(S〜D ) | B |
注目度(S〜C ) | B |
BB参加推奨度(5段階) | ★ |
短期参加妙味度(5段階) | - |
中長期保有妙味度(5段階) | - |
<事業内容> がん・血液・自己免疫疾患領域における希少疾病分野の新薬開発を行っており、特に、高い専門性が求められ難度が高いがん・血液・自己免疫疾患の3治療域に特化した新薬開発企業。 希少疾病分野とは、医療上の必要性は高いものの、薬を必要とする患者の少ない疾病分野で、欧米を中心に、大手製薬企業よりもむしろ、多くの大学・研究所、バイオベンチャー企業により新薬開発が行われている。しかしこれらの分野は、開発の難度が高く、大手の製薬企業は採算面で手が出しづらく、日本を始めとするアジア企業にとっては空白の領域。そこをビジネスチャンスと捉え、同社は事業展開を行っているようだ。 ただ創薬系ベンチャー企業の特徴として、事業成功のモデルは困難を伴う。 過去、多くの創薬ベンチャーがIPOとして上場してきたが、投資案件として成功しているケースは皆無といってよく、殆どの銘柄が上場後、株価調整を余儀なくされている。 一般に、研究所において、何らかの生理活性のある化合物(新薬になる可能性のある化合物)が新薬として 承認に至る確率は2万分の1以上といわれ、新薬開発自体が非常に難しい事業モデルであるといえよう。同社ではこれに対し、既に前臨床試験データと臨床試験データがある化合物のみを対象とし、さらに専門のスタッフが独自の評価ノウハウと探索ネットワークを使い新薬案件の絞り込みを行っている。詳細は下記。 ◆◇同社が事業を成功する為に展開している5つの事業戦略◆◇ (a)ポストPOC戦略による開発リスクの軽減 同社の導入候補品は、主として既にヒトでPOCが確認されている事を原則としている。POCとは、新薬候補物質の有効性や安全性を臨床で確認している事を意味している。これらの導入候補品は、既に海外で先行して開発が行われている為、先行している海外の治験データを活用する事により、開発コストを低減し新薬開発の成功確率を高めている。 (b)高度な探索・評価能力による、優れたパイプラインの構築 新薬サーチエンジンは、製薬企業等との多様なネットワークによって構成されて、社内の専門家による厳正な評価を経て、有望な導入候補品を抽出する。 (c)ラボレス・ファブレス戦略による固定費抑制 研究設備・生産設備が固定費負担の要因となる為、開発業務は外注としている。 (d)ブルーオーシャン戦略による高い事業効率の実現 ブルーオーシャン戦略とは、競合との熾烈な競争により限られたパイを奪い合う市場(レッド・オーシャン)を避け、競合のいない未開拓な市場(ブルーオーシャン)を創造することで利潤の最大化を目指す戦略。 例えば、抗がん剤の対象疾患は多岐に亘り、がん腫により細分化されている為、対象患者数が少ない治療領域も数多く存在している。これらの抗がん剤の開発は専門性が求められる半面、採算性の問題から大手は開発に着手し辛い状況がある。これらの競合のいない領域での新製品開発の積み上げ等を行っている。 (e)アジア展開戦略 経済成長とともにアジア諸国の医療ニーズの拡大が予想される為、日本だけではなくアジアでの新薬の権利の確保も進めている。 | |
<コメント> 同社は、元米国アムジェン社、本社副社長で、日本法人であるアムジェン株式会社の創業期から約12年間社長を務めた吉田文紀氏が、平成17年3月に設立した医薬品企業。 (アムジェン社は米国において設立されたバイオ医薬品業界最大手。日本法人のアムジェン株式会社は平成20年2月に武田薬品が100%株式を取得) 経営理念は「共創・共生」(共に創り、共に生きる)で表され、患者さんを中心として医師、科学者、行政、資本提供者を経営理念で結び、アンメット・メディカル・ニーズ(未だ満たされない医療上の必要性の意。患者さんや医師から強く望まれているにもかかわらず有効な既存薬や治療がない状態)に応えていく事により、社会的責任及び経営責任を果たす事を目的としている。 バイオベンチャーの中では既に上市実績があるという事で有望。同社発売の上市済みの抗がん剤「トレアキシン」は、55%のシェアを握っている。 空白領域の開発という事でシェア獲得は高いものの、市場そのものは大きくないと考えられる。今後は、<事業内容>でも書いたようにアジア諸国での販売や適応拡大に向けて売上拡大へ動いていく方針のようだ。 しかし、公募売り出し総額が20億台とやや大ぶりな事に加えて赤字企業という事からBBは消化難が予測される。 しかもバイオベンチャーの過去のIPOのパフォーマンスは相対的によくない。よって今回も同様のケースになる可能性が高く、初値が公募価格を大きく上回ると考えづらくブックビルディングへの参加は見送りを推奨したい。 | |
<投資戦略> | |
<上場初日分析> |
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